クリスマスの季節になると、真っ赤な葉っぱが印象的なポインセチアをよく見かけますよね。華やかで可愛らしい雰囲気があり、お部屋に置くだけで冬らしさを楽しめる植物です。
でも、実際に育ててみると「意外と難しい…」と感じる方も多い植物でもあります。
実は私も、最初に育てたときは翌年も赤いままだと思っていて、春になったらすっかり緑に戻ってしまい「えっ、なんで!?」と驚いたことがあります(笑)。
理由を知る前は戸惑いましたが、仕組みを理解すると「どうしたらまた赤くできるんだろう?」と育てる楽しみがぐっと増えました。
この記事では、そんな経験もふまえて、初めて育てる方でも安心できるように、ポインセチアの特徴や育て方のポイントをやさしくまとめました。

ポインセチアってどんな植物?特徴をやさしく解説
ポインセチアはメキシコ原産の植物で、寒さにはとても弱いという特徴があります。
鮮やかな赤い「花」に見える部分は実は苞(ほう)と呼ばれる葉で、本当の花は中心にある小さな粒のような部分なんです。冬になると店頭に並びますが、実は短日植物といって、日照時間が短くなると色づく性質があります。
見た目が華やかな反面、環境の変化に敏感で、寒風が当たったり急に温度が下がったりすると、葉がぽろっと落ちることも…。こうした性質を知っていると、育てるときの注意点もわかりやすくなります。
ポインセチアを置く場所のポイント
ポインセチアは本来あたたかい地域の植物なので、寒さが苦手です。
- 室内の明るい場所に置くのが理想です。
- 窓際でも冷気が入りやすい冬場は、株を少し内側に移動させると安心です。
- 直射日光が強すぎると葉焼けすることもあるため、レースカーテン越しの光がちょうどよいバランス。
エアコンの風も苦手なので、風が直接当たらない位置に置くのも大切です。部屋の温度は15℃以上をキープできると元気に育ってくれます。
水やりの基本を覚えよう(失敗しないコツ)
ポインセチアの水やりは、「土がしっかり乾いたらたっぷり」が基本です。
土の表面が完全に乾いて、鉢が軽くなったと感じたら、鉢底から水が流れ出るまでしっかり与えると良いです。
湿ったままの状態が続くと根腐れを起こしやすいので、受け皿にたまった水は必ず捨てるようにしましょう。冬は成長がゆっくりになるため、夏よりも水やり頻度は少なくてOK。逆に乾燥させすぎると葉が落ちてしまうことがあるので、様子を見て調整してみてください。
温度管理がもっとも大事!冬を乗り切るポイント
冬の冷え込みはポインセチアにとってとても大きなストレスです。最低でも10℃以上、できれば15℃以上を保てると安心。夜間に冷える部屋なら、段ボールなどで簡易カバーを作って保温するのも効果的です。
特に玄関は温度が下がりやすく、気づくと葉が落ちてしまう…ということがよくある場所。温度が安定するリビングに置くのがもっとも失敗しにくい育て方です。
また、暖房で空気が乾燥しすぎると葉が傷む原因になるので、加湿器を使ったり、霧吹きで葉に水をかけたりするなど、適度な湿度を保つことも重要です。
肥料は必要?与えるタイミングと注意点
ポインセチアは冬に店頭に出回りますが、寒い時期は成長がゆっくりなので肥料はほとんど必要ありません。
元気に成長するのは春〜夏なので、その頃に液体肥料を薄めて与えると生育をサポートできます。
ただし、やりすぎは禁物です。肥料が多いと根が弱ってしまうことがあるため、規定より薄めに、回数も少なめで大丈夫です。
来年も赤くしたい!短日処理の方法
ポインセチアを翌年も赤く色づかせたいなら、「短日処理」が必要です。
これは、人工的に日の当たる時間を短くする方法で、9月末〜10月頃から毎日、午後5時頃から翌朝の午前8時頃まで、段ボールなどで株を覆って完全に真っ暗にする作業を約2ヶ月間続けます。
少し手間はかかりますが、昨年育てた株がまた色づく瞬間はとても嬉しいもの。失敗しても大丈夫、チャレンジするだけで育てる楽しさが広がります。
植え替えのタイミングと手順
鉢が小さく根詰まりしていると、ポインセチアは元気に育ちません。
- 植え替えは気温が安定して暖かくなる5月頃がおすすめ。
- ひと回り大きい鉢を用意し、古い土を少し落として植え替えます。
- 水はけの良い土を使うと根腐れを防ぎやすくなります。
植え替え後はしばらく半日陰で休ませ、根が落ち着くのを待ちましょう。
剪定のコツと株をコンパクトに育てる方法
春先の5月〜6月頃に伸びすぎた茎をカットすると、株が引き締まり、形よく育ちます。切った部分から新しい芽が増えるので、よりボリュームのある姿に。
剪定は思い切って短めに切るのがコツ。最初は少し勇気がいりますが、「コンパクトで可愛い形に育てたい」という場合にはとても効果的です。
ポインセチアによくあるトラブルと対処法
主なトラブルと原因は以下の通りです。
- 葉が落ちる → 寒さ・水のやりすぎ・乾燥が原因が多いです。
- 葉が黄色くなる → 過湿や光不足の可能性があります。
- 赤くならない → 短日処理が足りていないことも。
トラブルが起きたときは、まず「置き場所」「温度」「水やり」を見直すと改善することが多いです。
枯らさず楽しむためのポイントまとめ
ポインセチアを育てるうえで大切なのは、次の4つのポイントです。
- 明るくてあたたかい場所に置く
- 水やりは「乾いたらたっぷり」
- 冬の温度管理を徹底する(特に夜間の冷えに注意)
- 暖房の風を避けて適度な湿度を保つ
これを意識してあげるだけで、観賞期間がぐっと長くなり、冬のお部屋が華やかになります。
■ 豆知識:実はポインセチアの色にはバリエーションがある
赤だけでなく、ピンク、白、マーブル模様などさまざまな種類があります。飾りたい場所に合わせて選ぶ楽しみもありますよ。

■ ワンポイントアドバイス
購入するときは、葉がしっかりついていて、中心の花がまだ固いものを選ぶと長持ちしやすいです。

